固有感覚とは? 感覚統合の基礎となる感覚について

固有感覚とは? 感覚統合の基礎となる感覚について

こんにちは!ふくろう広場IWAMOTOの大場です🦉


今日のブログでは「固有感覚」についてお伝えします。

感覚統合の基礎となる感覚のうちの1つである「固有感覚」とは具体的にどのようなものなのでしょうか?


◼︎固有感覚とは?

固有感覚(固有受容覚)を一言で説明するならば、「自分の体にどのくらい力が入っているかを把握する感覚」です


たとえば、トングでパンを取るタイプのパン屋さんに行ったとします。

ちょうど目の前に、出来立てのふかふかなとても美味そうなパンが出てきました。

これを形を崩さず、潰さないようにトレーに運ぶには、力を入れずにそっとトングで持つ必要があります。


こういった「道具を使うときにどれくらい力を入れればいいか」を調整するには固有感覚が必要になってきます。


固有感覚を細かく分けると以下の4つに分類することができます。


・体の部位の位置を把握する「位置感覚」

・ものを持つときの重さを把握する「重量感覚」

・押す・押されるときの力を把握する「抵抗感覚」

・体がどれだけ力を出しているか把握する「運動感覚」


これら4つの感覚が相互に影響しあうことで、私たち人間は

日頃の生活で適切に体を使えているというわけです。


◼︎固有感覚が未発達だと何に困るか

固有感覚が未発達の場合、次のようなことが起こる場合があります。

◯部屋に置いてあるものや部屋の角に体をぶつける

これは「位置感覚」が発達していないことにより、

自身の体がどのくらいの位置にあるかを把握できていないことで発生します。

また部屋にあるものだけでなく、対人においても体をよくぶつけてしまったり、

手や足を伸ばしたときに人にぶつけてしまうことなどがあげられます。


◯手先を使った細かい作業が苦手

たとえば上手にお箸を使うことができなかったり、ハサミをうまく扱えなかったり、丁寧な字を書くことが難しいといった場合、

これらは「運動感覚」が発達していないことにより力加減の調整ができていないと考えられます。

私たちは適当な力を入れたり逆に力を抜いたりすることで、道具を適切に扱えたり、状況に合った行動をすることができているわけです。


他にも「物をよく落とす」「ドアを強く閉めてしまう」などが、固有感覚が未発達なことにより引き起こされる事態として考えられます。


◼︎感覚の発達・育成について

少し話がそれてしまいますが、感覚は使うことで発達・育成されるものです。

固有感覚も同様で、体に刺激を与えることで発達していきます。


人間というのはよくできているもので、本能的な部分で「発達のために必要な刺激は何か」というものを理解しているのだそうです。


そのため小さいお子さんは特に、固有感覚を発達させる目的でよく運動をしようとします。

常に走って移動しようとする、大人に押し相撲を挑んでくるなど経験した方は多いのではないでしょか?


これは運動を通して固有感覚に刺激を入れ、発達を促そうとしているからなんですね。


では話を戻して、固有感覚が未発達な場合はどうなるでしょうか?


それでも人間は固有感覚を発達させようと行動します。

しかし自分の体の使い方がよくわかっていないため、ほかの子よりもより強く刺激を加えようとします。遅れを取り戻そうとするんですね。

そのため客観的に見ると「落ち着きがない」「我慢ができない」「手先が不器用」などと評価されてしまうことがあります。


この刺激を求める行動は本能的なものですので、本人に強く注意したとしても治しようがありません。

このような行動が目立つ子の場合は「固有感覚が未発達なのでは」という視点のもと、発達を促す活動を行なっていくことが大切です。


◼︎固有感覚を発達させるためには

では固有感覚を発達させるためには、どのような支援が効果的でしょうか。

上にも書いた通り、感覚を発達させるためには刺激を与えることが重要です。

固有感覚は実際に体を使って筋肉に刺激を与えることで発達していきます。


いくつか具体的な遊びを取り上げてみましょう。


①親子でタオル綱引き

1本のタオルの端っこをそれぞれが持ちます。

子どもに思いっきり引っ張ってもらって親が耐えるもよし、

親が引っ張るのを子どもが頑張って耐えるもよしです。


体全体を使うことで、どうすれば体に力が入るかの刺激を与えることができます。


②手押し相撲

手押し相撲で相手を倒そうとするには、力を入れられるタイミングを見計らって

ちょうどいいタイミングで精一杯の力を出す必要があります。

またまた違う感覚にはなりますが、相手に避けられてバランスを崩した際、

それを調整しようとすることで前庭覚の育成にも繋がります。


これも瞬間的に力を入れるにはどうしたらいいか、

逆に相手の攻撃をかわすためにはどうやって力を抜いたらいいかの刺激が入ります。


③クマ歩き

両手の手のひらと両足をつけた状態で四つん這いになります。

このときに背中を落とすのではなく、盛り上げた状態にすることがポイントです。


この状態のままゆっくりと進んでもらいましょう。


やってみると、体の力の入れ具合によってバランスが崩れてしまって意外とうまく進めません。


以上のような遊びを通すことで、体の使い方、つまり固有感覚の発達の促進が期待できます。


◼︎まとめ:固有感覚とは

以上が固有感覚についてになります。


固有感覚とは「自分の体の使い方に関する感覚」であり、未発達の場合、様々な生活上の困りごとが発生する可能性があります。


固有感覚は人間の持つ感覚の中でも最も基礎的なものです。

この感覚が発達することにより、より複雑な感覚の発達に繋がっていきます。


基礎なくして発展なしとはよくいったもので、人間の感覚も基礎から発達させることが一番の近道です。

じっくりよく観察を行い、何が足りていないかを見極めることがより良い発達支援につながっていきます。


焦らず、様々な視点からお子さんを支援していきましょう!


今回のブログはここまで!

次回以降も発達や感覚統合に関する情報を発信していこうと思いますのでよろしくお願いします!

----------------------------------------------------------------------

ふくろう広場IWAMOTO 流星台教室

住所:茨城県つくば市流星台32−13

----------------------------------------------------------------------